文を書くこと

文章を考える事がすごく面白い。

たまたまBOOKOFFでみつけた高野秀行の本にはまって、突然読書ブームが自分の中で起こった。その少し前から、次の職業についての学習書や、インドの文化や宗教の本を、眠たくなりながらも切迫感から義務的に読んでいたのが、高野秀行のおもしろ本を並行に読むことでお口直しになり、読むスピードも少しずつ上がって来た気がする。辺境を求めて未確認生物や彼だけが意義を見出した企画に汗水垂らして真剣に取り組み命を賭けたり怒ったりしながらも、時々やけに冷静に自虐したりする緩急が面白くてしょうがない。笑
また、頻繁に外国の文化、歴史について解説があって勉強している気分になる。もちろん彼なりの解釈だというのが文全面に表されているから気軽に読み流せる。

今年は、彼の書評からおすすめの著作品に読み広げようと思っている。ハードルが少し上がってしまっているのも理由として一つはあるのだが、まず読めた(図書館で借りれた)のが高橋秀実「素晴らしきラジオ体操」。ラジオ体操には全く興味が無いのは読み終わるまで変わらなかったが、
これもラジオ体操がなぜ身体に染み付いてついやってしまうのかから始まって、公園で体操する集団にインタビューし、アメリカの保険会社が低所得者をターゲットに体操を広告に使うために考案し、発想を得た日本の簡易保険局から普及されてひろまっていく経緯を調べていくなかで、肯定したり否定したり疑問視したり・・。著者の高橋さんはどっち側の目線なんだろう(笑)・・というのがおもしろポイントだった。

それで二人に羨ましい共通点が見えてきたのが、この二人の作家というのは職業上、特殊な立場で生活しているということ。いわばビジネスなんかとは離れて浮いている感じで、それで本が書けて飯が食えればいいのだから当たり前かもしれないけど、わざわざ生業に選ぶのがすごい。

僕は、他人から前置きが長いと言われるのを気にしているせいか、Twitter等で批判や愚痴をするのに「まあ〰なんだけど」とぼそっと書いてあるのがまどろっこしくて嫌いで、「見ちゃいかん見ちゃいかん・」と思っていたけれど、やっと肯定できるところを思いついたから書いておく。やっと本題。スイマセン。

とにかく書くとすっきりする。一つ賢くなった達成感がある。どういった意見にするか考えると、一歩ないし半歩引いて客観視できる。また、書いた(話した)後に思い直して考えが改まったりする。それは恥ずかしい。
この先知らないことの方が多いはず。真っ直ぐ壁にぶち当たって、笑い飛ばしたり堪えたりごまかしたり素直にやっていきたい。建設業の職場にいた気持ちの良い人達みたいに、間違ったときは真剣に怒ってくれて、一瞬で冷めて再開して、たぶんその後の動きはみてくれている。あんなはっきりした爽やかな人がやっぱり僕は理想だなあ。